おうちで純肉じゃぱりまん失敗ログ

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制作過程を紹介した「純肉ジャパリまん」ですが、作る時にそれなりに失敗もしてます。自宅で細胞培養をする時にこういう失敗例が役に立つかもなので出しておきます。

ドライアウト事故
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最初に実験したときは培養液が蒸発してしまい、失敗しました。蓋に盛大に結露していた時点で培養液が煮詰まって濃くなりすぎ、細胞が浸透圧でしぼんで死んでないか心配してましたが…全滅してました。

 
この恒温槽は床や壁の中にヒーターが入っています。そこに直置きもしくはそれに準ずる状態だと、培養液の温度と蓋の温度の差が大きくなり、結果として蓋に結露します。

いちおう培養皿は湿度100%(かどうかも分からない)の密封容器に入っていましたが、培養液がまったく蒸発しないわけではありません。

これらの理由がいろいろ合わさり、培養液が蒸発したと考えられます。

そこで改善を導入。

まず棚の高さを上げて、恒温槽の床から距離を開けました。キムタオルを下に置いて下から直接熱せられないようにしました。培養液も多めに入れて、多少蒸発しても浸透圧がそんなに変わらないようにしました。さらに、このように培養皿を重ねることで培養液と蓋の温度に差が出ないようにしました。

実はこれでもそこそこ蒸発と結露が見られたのですが…細胞はきれいに増えました。「自宅で細胞培養」の成功の瞬間でした。

 

細胞多すぎた?(生着しない)
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「おうちで純肉(ジャパリまん)培養」実験ではにわとりの筋肉細胞を培養しましたが、卵の羊膜の周辺の細胞も培養していました。ただし、この実験はスタートの細胞の数が多すぎたのか失敗しました。

スタートの細胞がいくつであるべきか明確な基準もないのも課題です。多い方があとあと増えやすいけど、栄養が届かない、接着し損ねた、など色々な理由で死ぬ細胞もでてきます。

しかも死ぬと細胞の内容物が周囲にまき散らされ、それが近隣の細胞に悪影響を与え、近隣の細胞も巻き込んで死ぬこともあります。

細胞を撒くときは、透明な培養液に細胞によって少し濁った細胞原液を垂らす、という手順をふみます。今回、原液を入れた瞬間にピンク色で透明な培養液に、赤みがかった不透明なモワモワが広がるなど、スタートの細胞はかなり多めでした。100mm皿にも十分な量の細胞を35mm皿(容量5分の1)に入れたのも、「多すぎ」の一因になったかもしれません。

増やすのを急ぐばかりに細胞数を増やし過ぎるのも問題だと思いました。

 

卵黄の牛胎児血清(FBS)代替効果はまだ要調整
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純肉培養では、(高価だし供給不安定だし衛生上も危険な)FBSを使わない培養液を開発することが重要です。

卵の黄身はFBSの代替となりうることが知られています。先行研究があるのと、Shojinmeat Project#研究 のKEITA君が実験的にも証明しています。

先行研究によると7.5%ほど欲しいとありますが、培養液に卵   黄を7.5%も入れたら培養皿の底にびっしり付着して何も見えなくなります。

そこで割合を減らしたところ、当初は0.05%でもFBS並みの細胞増殖効果は見られましたが、その後失活しました。さすがに薄すぎました。まだ色々調整が必要みたいです。