シンギュラリティ大学GSP行ってきた件

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6月から9月、更新が空いてましたが、シンギュラリティ大学に行っていました。

2月のJapan Global Impact Challengeというイベントで最優秀賞をいただいたことから、Global Solutions Programという9週間のプログラムに参加していました。

◆「シンギュラリティ大学」/ Singularity University(SU)
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24HDN_V20C14A9I00000/
http://studyhacker.net/vocabulary/singularity-university
(なんかすごい書かれ方してる…)

◆”Global Solutions Program (GSP)”
http://ja.catalyst.red/articles/singularity-university-1/

◆”Japan Global Impact Challenge (Japan GIC)”
https://wired.jp/2016/11/13/ai-robotics-beyond/

SUについては名前と「なんか大御所集めて未来予測やってるらしい」ということだけしか知りませんでした。

事の発端はリバネスの方から「こんなのあるけど出してみる?」と紹介され、Japan GICにエントリーしたことです。Japan GICの応募フォームを見ると、ソニーがスポンサーしているようでした。

実態はともかく「ソニーはベンチャー性が強い」とか、少なくともベンチャーでありたがってる的な印象はあったので、SUと組んでJapan GICをスポンサーするのもその意思の表れかなと思いました。

GSPに参加すれば、夏の間はシリコンバレーのSUキャンパスにて9週間缶詰めという話だったので、もし優勝してもGSP参加は辞退してもいいかなと周囲にも言っていました。Shojinmeat Project/インテグリカルチャーで十分忙しかったので。

エントリーフォームは、「あなたの『世界を変えるアイディア』」、「これまでの業績3個」、「これまでにした失敗」、「2分動画」でした。少なくとも科研費やNEDOの応募資料と比べて量としては少なかったです。でもこれでSUの人は、GSPの参加資格である「情熱、大学院レベルの知識、起業経験あるいはスキル」を評価できるみたいです。

〆切は1月末、2月中旬に「ファイナリストに選ばれました。プレイベントに来てください」との連絡があったので、とにかく発表スライドを作りました。

プレイベントの席で、応募数は40、ファイナリストは6名が発表、ということを知りました。

そして2/25の当日・・・・会場に向かうと、大きなビルの立派なイベント会場でした。聴衆は300人ぐらいはいそうで、メディア関係者もいました。

なんだかよく分からないまま応募したこのJapan GICというイベント、自分が考えていた以上におおごとだったという、不安感と「やべぇ、やっちまった。なんとかしなきゃ」と漏らしそうになる前向きな後悔が湧いてきました。

 

そして登壇してピッチ
http://ja.catalyst.red/articles/singularity-gic-2/(手に持っているのはイベント・アニクラ・ヲタ芸用のキンブレ)

(Japan GICでの発表資料はSlideshareにて公開しています。)

そして最優秀賞
https://robotstart.info/2017/02/27/singularityu-2017wc.html

 

その場もありますが、スポンサーのソニー含めた方々からの名刺交換やコンタクト、予想以上に反響が大きく、もう後には引けなくなってました。

「優勝しても忙しけりゃ辞退すればいいやーヽ(・∀・)ノ」なんてもってのほか、それやったらスポンサーのソニーの面目は丸つぶれ、下手すると自分個人の評価が下がるに留まらず、「日本人はこんな奴らなのか」と言われかねないレベルです。

この時点で腹をくくりました。

 

閉会後すぐ、審査員の判断で義体ロボットを開発している人もGSPに行くことになりました。GSPへの日本からの参加は初めて参加する2人の顔ぶれが決まりました。
http://gitai.tech/
https://techwave.jp/archives/gitai-prototype-24957.html

 

そして行ってきたGSPですが、47ヵ国から90名が集まっていました。

・指数関数的に発達する技術(Exp.Tech)がもたらす未来、
・元Yahoo!のCTOによる、Exp.Techが宗教をどう変えるかについて本人がバチカンに呼び出された話、
・脳とコンピューターを接続できるようになった時、「人間とは何か?」を問うことになる話、
・気候変動、サンゴ礁の死滅、海面上昇、漁業資源の崩壊、格差の拡大、いま世界で何が起きているかの話、
・貧困問題のように、物事が複雑かつ流動的に入り組み、誰が悪いとも言えず解決方法も明らかでない”Wicked Problem/困難な課題”にアタックする方法の話、
・2020年ごろに自動車産業を皮切りに起きそうな、Exp.Techによる産業突然死と機械化による大量失業など、20世紀モデルの経済体制の崩壊の話、
・Exp.Techによる豊かな未来(“Abundance”)に至れるまでに、乗り越えなければならない、「持続可能性」という難題の話、
・これからの世界で競争力を持つ組織を作り、維持するにはどうすればいいかの話、
・DNAを自由にダウンロード、作成、編集、アップロード、実装できるようになり、「ソフトウェア産業」になりつつある合成バイオテクノロジーの話、
・リーダーとして生きる意味、あなたのMTP(Massively Transformative Purpose/野心的な変革目標)は何ですか?という話、
・Moonshot Curveを描き、超未来志向でありつつ目の前の事業を組み立てる方法の話、
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(指数関数的な技術発展がもたらす未来について、SUによる予測についてざっくりまとめた資料こちらです。https://www.slideshare.net/YukiHanyu/ss-78185519 )

自分でも「何か非常に特殊な経験をした」と感じているので、頭の整理のためにトピックごとで10本ぐらいのブログ記事の束にします。同時に発表資料のようなものも作ることで、Shojinmeat Project/インテグリカルチャーでも活かせるようにするつもりです。

 

とにかくあそこでの9週間の経験を自分の中で消化できるまで10年はかかりそうです。。。orz