サイエンスアゴラで肉を設計してもらって薄い本も出しました

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11/3(木・祝)から11/6(日)の期間、東京お台場の科学未来館周辺で、科学技術振興機構(JST)主催のサイエンスアゴラで出展しました。基本はポスター展示で、培養したマウス純肉のホルマリン漬けサンプルと火星の培養食糧プラントのVR(360°)CG画像も補助資料として使いました。

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2枚目のポスターの下の方の「実際に作って食べてみた」の部分では、「ぶっ」と噴き出すか、にやりと表情が変わる人がたくさんいました。

ポスター展示は中学生からお年寄りまで、色々な人の興味を引くことができました。7割ぐらいの人がポスターの隅々まで見てくれて、質問もくれました。どんな味がするのかという質問が一番多く、「今いくらぐらいで作れるのか」という質問が二番目ぐらいな印象でした。

一部の来場者からは、関連情報もいろいろ教えてもらいました。某薄膜メーカーで純肉(人工培養肉)の企画をぶち上げたことがある人の話、某食品メーカーが昔「石油肉(石油タンパク)」に何億も投じて開発したものの、社長に「こんなもの食えるか!」と一喝されて開発中止になった話とか、色々ありました。

土曜日(イベント3日目)に行われた企画提供者交流会では、主催者(JST)の中の人から直接話を聞くことができました。うちは出展の応募は「ブース展示」で出しましたが、初参加なので様子見とかでポスターになったそうです。

座る場所が無くて体力持たず、1・2日目を中心にけっこうな時間が「貼り逃げ」状態になってました(ぉぃ でも、パイプ椅子の上に置いたチラシはそこそこ減ってたので、貼り逃げでも一定の効果はあったと思います。

 

コミケサークル連合での発表

8月に出した「作って食べてみた」本は、「コミックマーケットの科学系サークル連合」を通じて「サイエンスマーケット」にて頒布しました。こちらのミスで非常に少ない部数しか用意できず瞬殺(即完売)だったので、空いた販売スペースはサークル連合に全部使ってもらいました。

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コミケサークル連合は「ミニブース」での展示でした。そこではとっぱつ合同誌の頒布のほか、各サークルの人が突発プレゼンをしていました。ニコニコ学会βの「研究100連発」に似てます。

自分も純肉の話や、オランダの第2回培養肉国際学会での「萌えキャラプレゼン」の話や、「オタク活動in海外・5」での「グローバルスタンダード化するアキバカルチャー」について発表しました。

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(上の写真2枚、撮影はサークル連合のメンバーの誰かです。どうもありがとうございます!)

でも聴衆が聴衆なだけに、一番ウケたのは「グローバルスタンダード化するアキバカルチャー」でした。さらに聴衆にはIT屋が多かったため、このスライドが一番注目を集めました。

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となりは「数学大喜利」で企画展示をしていた科学コミュニケーション団体の「サイコラボ」さんのブースでしたが… 歌って踊りながらペットボトルを振ってバターを作る必死すぎる「ミス理系」さんのライブイベント(#自分はヲタ芸打ってた←) とか、なかなかカオスな一角になってました。

 

「共創テーブル」
(主催者側としても新たな試みだったそうなので、フィードバックもかねて詳しめに書いています。)

今年のサイエンスアゴラでは、新たな試みということで「共創テーブル」が設置されました。来場者と企画提供者が気楽に対話できるように…といういう趣旨だそうです。

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土曜日の11:20、設営をしている時に運営のカメラマンさんと話をしましたが、共創テーブルは集客に課題ありということでした。

来場者がパンフレットを見て「面白そうだ」と思って共創テーブルにその時間に来るのを見込むのであれば、パンフレットはそもそも情報不足でした。

「お?」と立ち止まらせるのであれば、10分間の設営時間でどれだけ立ち止まらせるための仕掛けができるか・・・大掛かりなものや手の込んだものは無理なのと、立ち止まらせられるのは35分間のセッション中にたまたま付近にいる人に限られてしまいます。

でも、コミケサークル連合やその隣の「サイコラボ」での予告なし突発セッションやパフォーマンスのように、「アゴラステージ」よりは小さい手軽なプレゼンをする需要はあるので、ミニステージか長テーブルと、パイプいす10脚とプロジェクター&スクリーンでもあればいいのかなと思いました。

色々突っ込みどころのある「共創テーブル」でしたが、”Shojinmeat Project”では来場者に「肉を設計しもらう」という企画をやりました。

純肉はゼロベースで設計できるため、「牛よりも大きなステーキ」や「牛肉だけど脂は魚で健康的な肉」のような、「普通はあり得ない肉」を作れます。そこで来場者の方々にこのような「お題」を出して、これまでなかったような肉を考えてもらう、というセッションを行いました。

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まず、「肉を設計してみよう」とは一体どういうことなのか、「???」という感じで注意を引くことができました。でも、こちらに少しでも注意が向いた方に積極的に声をかけていかないといけない感じでした。ここ、(理系に多い)内気な人にはとてつもないハードルになっちゃいそうです。

とにかく、こちらが来場者の方が書いてくださった肉の説明です。全体的に、家族連れはお子さんに何か書かせるという傾向が強かったので、この手の企画の子供向け対応というのは重要だと思いました。

タイから来た観光客(?)の方数名のグループからは、「ルービックキューブ肉」が出てきました。肉でできたルービックキューブで、ブロックごとに味が違うそうです。

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このお題について、初老の方から「考えたことも無かった」という感想がきました。「新鮮な知的刺激」をぶつけられたのであれば、この企画は成功かもです。イベント全体にとっても、「考えたことも無かったことを考えさせられた」は来場者にとってもプラスの体験/記憶になるんじゃないかと勝手に思ってます。(とにかく本企画にご協力いただいた方は、どうもありがとうございました。)

結論から言えばこの企画は、ブース展示での常設企画としてやったほうが良かったかなと思いました。VR展示もフルスペックのデスクトップPCを持ち込んで、スマホ+ハコスコよりもいいものを出せたと思います。

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問題はそのVR展示、本編が完成してなかったことですが←